医療的ケアとは



医療的ケアとは、自宅で家族などが日常で行う、医療的生活援助行為のことです。


医師や看護師が行う「医療行為」と同じことを家族等が行う場合は「医療的ケア」と呼び区別しています。


医療的ケア児とは、身体の機能に障がいがあり、栄養摂取や呼吸、排泄などの際に、医療機器を使用して、日常的にケアを必要とする子どもたちの事です。



医療的ケアが必要な子どもは、近年全国的に増えています。医療の進歩、医薬品の開発などで「かけがえのない大切な命」が救われるようになってきました。
自宅でも医療的ケアが行えるようになったことで、家族と一緒に暮らすことができるようになってます。


医療的ケアがあっても、お子さんの健やかな成長とそのご家族のあたりまえの生活が実現できる社会を、みんなで目指していきましょう。

人工呼吸器

呼吸を人工的に管理するための医療的機器です。

100パーセント呼吸を助けてもらうものから、苦しい時だけ使うものまで、さまざまな機能があり、個々の特性によって使い分けます。

病気などにより、酸素をうまく取り込めなかったり、二酸化炭素が排出できなかったり、呼吸に関連する筋肉が低下した場合に使います。

気管切開

何らかの原因で呼吸ができなくなったり、痰が出せなくなるなど、苦しくなった時に、のどの気管に穴をあけ、気管カニューレを挿入し、気道を確保する方法のことです。気管切開した上で、人工呼吸器または酸素を使う場合もあります。

気管カニューレに人工鼻を装着して使用します。人工鼻は、冷たく乾いた空気を吸うと、粘膜の乾燥や、体温が下がったり、痰が固くなるのを防ぐ役割をします。

本人は呼吸がしやすくなり、痰に苦しむことも少なくなります。


吸引


吸引カテーテルを鼻や口、気道内に入れて、鼻水や唾液、痰を取り除くことです。


飲み込む力が弱い人は、のどに唾液や痰がたまっても飲み込むことができずに詰まらせてしまうことがあります。そうすると呼吸困難になる恐れがあるので、電動吸引機で頻繁に取り出す必要があります。吸引するためのカテーテルは、鼻や口から注入して吸引します。気管切開してる場合には、のどの気管カニューレに注入吸引します。
一日に 何回も、体調が悪いと数分おきの吸引が必要になることもあります。

経鼻栄養

鼻の穴から胃や腸までチューブを通して、体内に栄養を注入することです。

食べることが難しい人や、それによる肺炎などになりやすい人が栄養を補給するための方法です。

ゆっくり時間をかけて注入します。

胃ろう

お腹から胃に直接小さな穴を開けて栄養を注入する方法です。


食べる事が難しい人や、誤嚥や肺炎などの危険性が高いものの、胃や腸の消化管には問題がない人が、安全に食事をとるために適した方法です。


家族と同じ食べ物や、好きな食べ物をミキサーして、胃ろうから入れることもできます。

腸ろう 

腸ろうはお腹に小さな穴を開けて小腸までカテーテル(管)を通し、そこから栄養をとる方法です。

腸ろうには胃ろうの中を通すタイプと、瘻孔に直接バルーン型の腸ろうチューブを入れるのと、外科的に直接腸ろうを造るもの3種類があります。

また、鼻から腸にチューブを通して、注入する方法もあります。

脳や神経、顔やのどの病気で口から栄養をとることが難しい人や、誤嚥(ごえん)による肺炎を繰り返していて、胃ろうが難しい人が対象になります。

導尿

なんらかの原因で、尿が出せなくなり、自力で排出する事が難しい場合に、尿道口からカテーテルを膀胱に入れ尿を人工的に排出させる方法です。

尿が膀胱内にたまりすぎると、細菌による感染がおこりやすくなります。

酸素療法

呼吸機能の低下が原因で、体内に酸素が十分に取り込めない方のために、空気よりも高濃度の酸素を吸入し、足りない酸素を補う方法です。

肺の機能が低下することにより、血液中の酸素が不足した状態になることがあります。酸素の不足している人が、自宅など病院以外で不足している酸素を吸入する治療法が「在宅酸素療法」です。
家族と一緒に自宅で過ごして療養したい、リハビリしたい等の方の強い味方です。 


○その他、人口肛門などいろいろな医療的ケアがあります。

医療的ケア児の家族は、とても多忙です。子どものいろいろなケアや、きょうだい児のお世話、家事、仕事など、休む暇がありません。毎日家族がつきっきりでケアしています。



お子さんの状態や成長とともに、また家族のライフスタイルに応じて、それぞれのお子さんやご家族にあった支援を見つけることが必要です。
それによって、お子さんもいろいろなことに挑戦して楽しんだり、また、ご家族も休息を取ることができるようなります。